行動できないのは、本当に意思の問題なのか
「やらなければならない」と思っているのに、
なんとなく先延ばしにしては、
「今日も何もやらなかった…」
とネガティブな気持ちになった経験はないでしょうか。
私は長年、行動できない原因を
”苦手意識”や”好き嫌い”といった意思の問題だと捉えていました。
しかし、思考整理を始めてから
行動できない原因は、意思ではなく
「物事に対する頭の中の解像度」にある
――つまり、「何をすればいいかがはっきり見えていない状態」にある
と気づきました。
行動できない時、頭の中ではどんなことが起きているのか?
どうすれば「何をすればいいか」が見えるようになるのか?
この記事では、こういった部分をより詳しく見ていきたいと思います。
行動できない時、頭の中では何が起きているのか
突然ですが、私は掃除や片付けにものすごく苦手意識があります。
少し前まで、自宅のお風呂はカビや水垢で相当に悲惨な状態でした。
「早く掃除しなければ」とは思っていましたが、
ついつい先延ばしにしてしまうことを繰り返していました。
掃除をしなければ、当然お風呂は汚れたままです。
毎日嫌でも目に入ってくるお風呂の汚れにストレスを感じているのに、
なぜか掃除をしない。
自分でも理由がよく分からないまま、矛盾した日々を送っていました。
この時の私は、「掃除ができない人」だったわけではありません。
「何をすればいいかが見えていない状態」だったのです。
『一度にすべての場所を綺麗にしなければならない』
『完璧にピカピカにしなければならない』
『まとまった時間を使って、しっかりやらなければならない』
私はお風呂掃除について、
実際にはそう決まっているわけではないのに、
無意識にこういう風に思い込んでいました。
そして、「やるべきこと」が曖昧なまま
膨大な仕事量のイメージだけが膨らんでいきました。
こうして振り返ってみると、
私の中では「お風呂掃除」という問題が
必要以上に大きく、曖昧なまま捉えられていました。
その結果、何から手をつければいいのかが分からず、
動けなくなっていました。
つまり、問題の解像度が低い状態だったのです。
解像度が上がると何ができるようになるか
思考整理を通して、
私は「お風呂掃除」という問題を
もう一度、分解して考えてみることにしました。
これまでの私は、
「お風呂全体を綺麗にする」という
大きな塊の問題として捉えていました。
ですが、その塊を少しずつ分解すると、
実際にやることは小さな作業の集まりでした。
・床の1/4だけスポンジで磨く
・左側の壁一枚だけこする
・鏡の水垢を上半分だけ落とす
このように、「やること」を具体的かつ小さな単位まで落としてみると、
不思議なことに、あれほど重く感じていた掃除が
急に現実的なものに見えてきました。
それまでの私は、
「お風呂掃除=大変な作業」というイメージに圧倒されて、
動けなくなっていました。
ですが、「やること」をできるだけ小さく分けていくと
行動のハードルはぐっと下がりました。
こうした変化を図で表したものがこちらです。

そこで、「お風呂に入るついでに一か所だけ掃除をする」ことを
毎日の習慣に組み入れてみました。
半月ほど経過すると、
見るたびにうんざりしていた汚れはすっかりなくなり、
綺麗なお風呂に戻すことができたのです。
私はこの時、
「何をすればいいか」が分かるだけで、
行動のハードルはずっと低くなることを実感しました。
行動できるかどうかは、意思の問題ではなく、
「次に何をすればいいかが見えているかどうか」で決まるのではないでしょうか。
解像度を上げるシンプルな方法
解像度を上げるためのシンプルな方法は、
「言葉にする」ことです。
頭の中で考えているだけだと、
具体的なことは何一つ分からないまま
「なんだか大変そうだ」という考えだけが膨らんでいきます。
そうならないために、
まず言葉にして整理することから始めてみるのです。
紙に書き出したり、ChatGPTを使ったりして
「やること」をできるだけ小さな単位に分解します。
大きな塊として捉えていた問題や目的を、
小さな単位に分けて捉え直します。
こうして「解像度を上げる」と、
「何をすればいいか」が自然と見えてきます。
いきなり全部を整理しようとしなくても大丈夫です。
まずは、
「何をすればいいか分からない」と感じていることを
ひとつだけ言葉にしてみてください。
そこから少しずつ具体的にしていくと、
最初の一手が見えてきます。
「見えていない」ものは動かせません。
でも、見えた瞬間に、人は動けるようになります。
